2026/08/17 00:00

保育園で足の成長について講演した際、「上履きはどう考えますか」と質問を受け、上履きの歴史や役割を調べ直しました。
上履きの始まりは1872年の学制公布にさかのぼり、西洋式校舎が導入されても、日本の「屋内では履物を脱ぐ」文化が受け継がれたことで定着したようです。
そして上履きとして使用された履物は、明治・大正期は草履や足袋、現在主流の前ゴムやバレータイプは1950~60年代に普及し、約70年間ほとんど形が変わっていません。
では、上履きは学校教育においてどのように認識されているのでしょうか。埼玉大学教育学部の論文におもしろいものがありました。規律ある態度を達成するための取組について聞いたところ、「はきものを揃える」が第3位に上げられたのです。
つまり上履きは、履物ではなく、生活指導のツールと考えられているのです。
上履きの履物としての問題点に気づいた親が、学校に改善を求めても受け入れられないのは、保護者と学校で上履きに求める役割の認識が異なることが、要因なのかもしれません。


靴ジャーナリスト・大谷知子さんによるコラム「子供の足と靴のこと」の連載71「上履きについて調べてみました。」のダイジェストです。コラムの全文はこちら


大谷知子(おおや・ともこ)
靴ジャーナリスト。1953年、埼玉県生まれ。靴業界誌「靴業界(現フットウエア・プレス)」を皮切りに、靴のカルチャーマガジン「シューフィル」(1997年創刊)の主筆を務めるなど、靴の取材・執筆歴は約40年。ビジネス、ファッション、カルチャー、そして健康と靴をオールラウンドにカバーし、1996年に出版した「子供靴はこんなに怖い」(宙出版刊)では、靴が子どもの足の健全な成長に大きな役割を果たすことを、初めて体系立てた形で世に知らしめた。現在は、フリーランスで海外を含め取材活動を行い、靴やアパレルの専門紙誌に執筆。講演活動も行っている。著書は、他に「百靴事典」(シューフィル刊)がある。

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