2025/08/15 00:00
童話には子どもの情操を育む大切な役割がありますが、「靴」が印象的に登場する作品の代表は、「シンデレラ」ではないでしょうか。
ご存じのとおり、主人公は継母と義姉たちにいじめられ、暖炉の灰まみれで暮らすことから「灰かぶり=シンデレラ」と呼ばれるようになります。ある日、お城で開かれる舞踏会に、魔法の力で美しく変身し出かけますが、12時の鐘に急いで帰る途中、靴を片方落としてしまいます。
この「シンデレラ」にはさまざまなバージョンがあります。皆さんがよくご存じないのは、ペロー版。靴はガラス製ですが、金の靴や銀の靴、中国では毛皮の靴も登場します。内容も異なり、中でもグリム版は、とても怖い。、義姉たちは、靴を履くために爪先やかかとを切り落としてしまうのです。
実は、靴は隠喩なのですが、隠喩を探るまでもなく「靴が足にぴったり合っていてこそ、幸せをもたらす」という寓意を含んでいるようにも思えます。子どもたちに読み聞かせる際は、「痛い靴を無理に履いても、幸せにはなれませんよ」と伝えてあげたいものです。
靴ジャーナリスト・大谷知子さんによるコラム「子供の足と靴のこと」の連載㉑「「シンデレラ」のお話に込められた靴」のダイジェストです。コラムの全文はこちら。

童話に込められた『本当は恐ろしいグリム童話』
(桐生操著・KKベストセラーズ刊)
大谷知子(おおや・ともこ)
靴ジャーナリスト。1953年、埼玉県生まれ。靴業界誌「靴業界(現フットウエア・プレス)」を皮切りに、靴のカルチャーマガジン「シューフィル」(1997年創刊)の主筆を務めるなど、靴の取材・執筆歴は約40年。ビジネス、ファッション、カルチャー、そして健康と靴をオールラウンドにカバーし、1996年に出版した「子供靴はこんなに怖い」(宙出版刊)では、靴が子どもの足の健全な成長に大きな役割を果たすことを、初めて体系立てた形で世に知らしめた。現在は、フリーランスで海外を含め取材活動を行い、靴やアパレルの専門紙誌に執筆。講演活動も行っている。著書は、他に「百靴事典」(シューフィル刊)がある。
